跳べた二重跳び、そして、復職

2020/12/17

リハビリ日記

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骨折人、二重跳びが跳べてしまった

跳びたいと思って日々の筋トレをし、なわとび練習をしたのであれば跳べて「しまった」のは間違いじゃない?と思われるかもしれない。

確かに自分でも二重跳びができたらいいなと思って練習してたし、リハビリ終了前に理学療法士さんに見せたいという思いは強くあった。
とはいえ二重跳びなんて小学校のときに3回(苦し紛れの3回である)できたっきりで、しかもそれが1回だけだったし、まして10数年縄跳びもせず、脛骨高原骨折なんて大怪我をしてリハビリ中の身で縄跳びどころか二重跳びなんて…というのが本音。

だから前回のリハビリで縄跳びをして、二重跳びが跳べたときはすっごくびっくりしたし、理学療法士さんもすごいすごいと言ってくれたし、何より「怪我する前より身体が強くなったかも」って思える日がくるなんてとしみじみした。

怪我をしたあの時は人生終わったと思ったし、去年の今頃は一向に跳べも走れもしない足に絶望して、もう一生このままかもと覚悟をしていたのに、と。

そしてこの日は私にとって、結構大きな1日だった。ただのリハビリの日ではなかった。復職前日だった。

精神疾患での休職から仕事場に戻る、ということ

復職するにあたって、その1か月前に主治医(今回は適応障害で休職していたから心療内科医なのだけど)から「この日から労務可能ですよ」という診断書を出してもらった。
1か月前なのは、会社側でも色々と準備があるからで、その期間は会社によると思う。

つまりは、今このブログを書いている1か月前から私の復職は決まっていたことになる。
それでも親しい人や理学療法士さん以外には教える気にもなれず、ブログにも書けなかった。理由ははっきりとしない。実感がなかったのかもしれない。

精神疾患での休職から仕事場に戻る、ということ

骨折で会社を休んでから復職するときもまた判断が難しかった。

リハビリで「これくらいができるようになったら」と自分でゴールを決めてみたり、あるいは怪我後○か月までという時間的な区切りもある。
私の場合、リハビリの算定日数の150日が近付いた段階で、”もう終わり”という雰囲気が病院側(今リハビリで通っているのとは違う病院)から出ていたため復職したが、結果として悪化させて適応障害を患うまでになったので、失敗ではあった。

ただもっと難しいのが、精神疾患で休んでから復職だと思う。

会社に行くとなると、最初は時短勤務とはいえ、毎日同じ場所に行く。他の人がたくさんいる中で、好きなことではなく「仕事」をする。

毎日同じ時間に同じ場所に行き、指定されたことを行う。

これが、療養生活と真逆だった。
療養中、私はほとんど時計を見ない生活をしていたし、コロナ禍もあって人がいるところにあまり出かけず、本を読んだり勉強したりも自分の気の向くままだった。

そんな真逆な生活を平日毎日して、それで「精神的に過負荷で異常をきたしませんか?」と言われたって、「わかりません」としか言いようがない。

療養中はのんびり落ち着いていて、この膝を抱えて生きていくのも悪くないと思えていたとしても、いざ復職してリハビリ勤務をしている中で、普通に仕事をし、実験をし、私が諦めたものを手にしている人たちを目の前にしたら「どうしてこんな怪我をしたんだ」と自分を責めないと言い切れるのか?

そしてそう思ってしまったときに、精神の安寧を保てるのか、それともまた自分を追い詰めるのか。

それを防ぐために認知行動療法を学びはした。本来ならリワークで教われるのだけど、コロナ禍でなくなってしまったから、自分で本屋で何時間もにらめっこして、この本を買って勉強した。


3か月かけてこの本で勉強して、確かに私は変われた。
先がわからないことにずっともやもや悩むことも「きっとその時がこないと分からないよ」となくなったし、自分の不安に思っている声を「そんなの甘えだ」と切り捨てることもなくなった。
怪我を抱えて生きていこうと思えるようになったのも、この本のおかげでもある。この本を読めば、たしかに変わった自分がわかる。

けれども復職が不安だ。心療内科の先生も「復職前はストレスがかかるからしかたない」と言う。不安なものは、不安なもので仕方がないんだ。

私の復職は始まったばかり。第2のスタートを切ったばかり。

周りが気になったり、羨ましくなったり、自分を惨めに思ったりすることもあるかもしれない。それでもそんな自分を否定したりせず、この膝と一緒にのんびり歩いていければと思う。

二重跳びができた翌日に復職したんだもの、きっと跳ぶように進めるはずだから。


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photo credit: Hobie Caldwell Spring is in the Air via photopin (license)

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