3日目:また検査の山、そしてようやく入院

2020/12/13

骨折・適応障害ログ

t f B! P L

車椅子+他人=恐怖

車椅子ごと病院に運んでもらい、介護タクシーの運転手さんにエレベーターまで車椅子を押してもらった、のだが。とても怖かったし痛かったのでいくつか書いておく。

車椅子に座るともれなく足が進行方向に対して一番前に出る。
そして私の折れた右足はニーブレイスで固定されているのもあり、30°も曲がっていない。
つまりは一番ぶつけてはいけない右足が、一番前に出ているのであり。

エレベーターのドアをくぐり、まっすぐ進み、私が声を上げるより先に右足がエレベーター奥の壁にぶつかったのだった。

折れてるのが膝だから痛くないと思うかもしれないが、実際は神経も巻き込んで折れていたのか足先を少しぶつけるだけで右足全体が強い痺れる痛みだったし、荷重が足先→足首→脛骨と抜けるんだかとんでもなく痛かった。

他に人が乗っているエレベーターがあまりにも怖くて、松葉杖でガードできないかと右足横に差し出してみたりもした。それはそれで重い松葉杖をずっと手で持たねばならなくて大変だったし、松葉杖に誰かが当たればドミノ式に右膝も巻き込まれてしまい余計にヒヤヒヤする。

普通の人の半分も背丈がなく、立って歩く人の視界からすっかり消えてしまう車椅子でずっと怖かった。もっと自分が大きければ目立ったのに、平均身長もない小柄な女性であることにとてもとても嫌気が差した。

もっとひどかったのが採血だった。

採血は車椅子に乗ったままできるようになっていて、私は看護師さんに正面に向かう形で左腕を出していた。左上は台の上、折れた右足は台のない場所に伸びている。

採血をする看護師さんが、私が足が折れていると言ったのにも関わらず注意を払っていなかったようで、脱脂綿を取ったりとあれこれしているうちに私の折れている足に激突した。
あまりの勢いだったので激痛のみならず神経がやられたようなびりびりとした痛みもして、私は人目も憚らず泣きじゃくった。看護師さんは私に対して「大丈夫~?もう少しで終わるからね~」と子どもをなだめるように言っていたが、何ひとつ効果はない。

その後の他の検査に行くにもしばらく痺れと痛みと吐き気が収まらなかった。

この記事を読んでいる方に覚えていてほしいことはひとつだけ。

「骨折部位にはぶつからない」

あなたが骨折されて困っている人ならば、何が何でも自分の体は守って欲しい。口酸っぱく気をつけろと叫んで欲しい。多少嫌な顔をされようと、あなたの激痛の方が重いと言い切れる。
特に車椅子は怪我した足が無防備になってしまうから、絶対に死守してほしい。

ようやく入院、手術の説明

またも検査の山を終えて、病棟に入れることになった。私で残り2床と聞いた時は怖くなった。空きがなかったらいったいどんなことになっていたんだろう。コロナ禍なんて誰も想像していなかった、2019年の2月のことだった。

その後主治医の先生が来て、手術の説明となった。
明るいざっくりとした若い男性で、「骨って硬いんです。ここが折れてずれてます。なので大工さんみたいに持ち上げてボルトで止めます。オッケイ?」とざくっとした説明で、そんなノリ良くOK?って聞かれたら頷くしかないじゃん、と思いながら頷いた。

そして折れ方が複雑なのでボルトの本数などはこれから部内で相談すること、麻酔科の先生の都合もつけるとなると早く手術できないから腰椎麻酔(腰から下の麻酔で意識ある状態での手術)でやること、明日の緊急手術枠が取れれば明日手術すること、などが説明された。

腫れたら最後手術ができないからと、かなり急いで手術してしまいたいようだった。よっぽどひどい骨折なのか、と少し驚いた。

当時家族の中で骨折第一号(骨にヒビを入れたレベルは会ったのかも知れないが)だったから、骨折の大変さや痛みを知らなかった。だから自分の骨折が、ギプスをしたり松葉杖をつきながら街中を歩く人達と同じレベルの骨折だと思っていたのである。我ながら怖い話だ。

自分の怪我の重さは、この先何度も実感することになる。


ブログランキングはじめました。応援よろしくお願いします!

人気ブログランキング
にほんブログ村 病気ブログ リハビリテーションへ
にほんブログ村


photo credit: Thomas Hawk San Francisco via photopin (license)

QooQ